チャック・レイニー(Chuck Rainey、Charles Walter Rainey III、1940年6月17日)
アメリカで最も仕事量の多いベーシスト。人気テレビ番組、映画音楽や数々のレコーディングでチャック・レイニーのベースプレイは知られており、伝説とも言われる有名なプレイスタイルや音楽に対する感性、楽器に対する深い信念等により、チャックは音楽業界を牽引する役割を担ってきました。彼のユニークなベースラインは多くの人々に刺激を与え、ジャンルを超えて今日の音楽を語る上で無くてはならない不可欠なベーシストです。
チャールズ・ウォルター・レイニー3世としてクリーブランド、オハイオで生まれて、ヤングスタウンに育つ。 C.F. ブラウン、ジェームズ・ラムゼイとジョンブッシュでクラシックのトランペットプレーヤーとして教育を受ける。その後、60代初期にはバリトンホーンでテネシーのレイン大学で奨学金を受け、同時期にブラスバンドでいろいろなパートで活躍する。
軍事兵役中にギターを学ぶ。大学・兵役終了後、地元のヤングスタウン・クリーブランドに戻り、クリーブランドの地元バンドで専門的にギターを弾き始める。しかし、彼の能力が単音を弾く事に最も適しているという事がわかり、彼はエレクトリックベースへ転向し始める事になる。
1962年の春、ニューヨークで、バーナード・パーディ(Bernard Purdie)、エリック・ゲイル(Eric Gail)、 リチャード・ティー(Richaed Tee) 、ダニー・ハザウェー(Donny Hathway)、ポール・グリフィン(Pole Griffin)、ハーブ・ラヴェル(Herb Lavelle)らと共にレコーディングスタジオでの「サイドマン」としての輝かしいキャリアをスタートさせる。疑う余地なく、彼はレコーディング音楽の歴史で最もレコーディングの多いベーシストであり、最も世界中のベーシストからコピーされたベーシストになっていった。
1963年から1971年までの期間に、チャックはその時代の最も卓越したアーティストのツアーやレコーディングに参加。(キングカーティス(King Curtiss)、サム・クック(Sam Cooke)、 エタ・ジェームズ(Etta James)、オリジナルのコースターズ(Coasters)、ジャッキー・ウィルソン(Jackie Wilson)、ハリー・ベラフォンテ(Harry Belafonte)、アル・クーパー(Al Kooper) 、シュープリームス(The Supremes)、 ラヴェル(Labell) 、アレサ・フランクリン(Aretha Franklin)、ロバータ・フラック(Roberta Flack)、クインシー・ジョーンズ等(Quincy Jones)。) 特に注目すべき点は;ビートルズ(The Beatles)のアメリカでの2回目のツアー「キング・カーティス オールスターズ(King Curtise All Stars)」にメンバーとして参加した事である。その後ロサンジェルスに拠点を移すきっかけとなる。
1972年クインシー・ジョーンズビッグバンドのメンバーとして活躍。N.YからロサンジェルスLAに移る。スタジオミュージシャンとしての彼のキャリアは更に増し、更に彼のユニークなベーススタイルは映画音楽・テレビ番組にも活動の場を広げる機会を与える事となる。そしてその事は膨大な数のテレビシリーズ・テレビ広告等の音楽を担当する事となる。彼の音楽家としての人生の中で、作曲家・アレンジャー・プロデューサーとしての地位を確立していく。
1981年、チャックはオハイオ州芸術評議会から、最も栄誉ある賞を授与され、厳選された数少ない音楽に携わるサイドマンとしての認可を受けた。それらは17のプラチナ・ゴールドレコード、ディーン・マーチンLife Time of Achievement’賞、ベースマガジン / ニューヨークベースコレクティブ’Life Time achievement賞、ダウンビート誌とプレイボーイ誌が選ぶ音楽投票トップ10(ベース・カテゴリー)での35年間連続ベース部門で選ばれ続けた事等が評価の対象となった。
音楽の才能と素晴らしい人柄により、彼は60年代から70年代80年代にポップス、ロック、ジャズフュージョン、リズム&ブルースの成功への重要な貢献を果たした。21世紀が始まり、チャック・レイニーは今でも現役プレイヤーとしての評価も高く、音楽界に多大なる影響を残し続けている。
音楽教育活動
チャック・レイニーの音楽教育活動は音楽の世界に斬新な風を吹き込みました。音楽教育も彼のキャリアと経験の重要な一部であり、彼のテキストや教則ビデオは多くの教諭によりカリキュラムとして使われ、独学で勉強する人々にとっても魅力的なツールとなっている。
The Musicians Institute/B.I.T. とDick Grove Music Work Shopsのために初級ベースコース教材を書き教えたのを皮切りに、チャックは音楽教育学の分野での経験を身に付け始めていきます。彼は70年代にギタープレーヤー誌(Guitar Magazine)と ベースマガジン(Bass Magazine)に教則コラムを書いた最初の有名ミュージシャンの一人である。コラムを持つという当時としての新しい試みの成功は、現在に見られるコラムニ ストによる連載の基礎となるものである。
「ロックンロール栄誉殿堂(The Rock and Roll Hall of Fame)」は毎年ロックミュージックの伝説的人物を選ぶ。2003年の時点で、チャック・レイニーのベースラインとリズムは以下のアーティストのオリジ ナルヒットレコーディングのベースを担うものとして認定されました。
アレサ・フランクリン(Aretha Franklin) 1987年、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye) 1988年、ジャクソン5(Jackson 5) 1997年、ラスカルズ(Rascals) 2000年 、スティーリー・ダン(Steely Dan) 2001年。
今現在、サイドミュージシャンで、このような伝説的な名誉、威信、名声あるいは影響力を持つ人はいない。
音楽教育活動一覧
1974-75年
Dick Groves Music Workshops Studio City – CA
ディック・グローブ ミュージック ワークショップ スタジオシティー, CA
Staff Instructor & Bass Curriculum
スタッフインストラクター&ベースカリキュラム
1976-78年, 1982-95年
Chuck Rainey Electric Bass Workshops & Private Instruction – LA & Dallas
チャック・レイニーエレクトリックベースワークショップ&プライベートインストラクション, LA&ダラス
1976年
Notre Dame – Elkhart, IN
ノートルダム - エルクハート, IN
Visiting Clinician & Judges Committe
クリニック&審査員
1976-78年
Jackson State University – Jackson, MS
ジャクソン州立大学 - ジャクソン, MS
5 Day Music Seminar
5日間の音楽セミナー
1976-78年
Locke High School – Los Angeles, CA
ロックハイスクール- ロサンゼルス, CA
Visiting Music Clinicia
ミュージッククリニック
1976年
Dorsey High School – Los Angeles, CA
ドーシーハイスクール - ロサンゼルス, CA
Visiting Music Clinician
ミュージッククリニック
1978-79年
Bass Institute Of Technology (B.I.T.) – Hollywood, CA
ベース・インスティテューションテクノロジー(B.I.T) - ハリウッド, CA
Staff Instructor and Bass Curriculum
スタッフインストラクターとベースカリキュラム
1980年
An Music School – Tokyo, Osaka & Kyoto Japan
アン・ミュージック・スクール- 東京、大阪 & 京都 日本
Master Classes
マスタークラス
1981年
Long Beach City College – Long Beach, CA
ロングビーチシティー・カレッジ - ロングビーチ, CA
Music Lecture & Clinic
音楽講義&クリニック
1982年
Bass Institute Of Technology (B.I.T.) – Hollywood, CA
ベース・インスティテューションテクノロジー(B.I.T) - ハリウッド, CA
Clinic Seminar
クリニックセミナー
1984年
Cedar Valley Community College – Dallas, TX
シダーヴァレーコミュニティー・カレッジ - ダラス, TX
Instructor & Faculty – (1 Semester)
インストラクター & 客員教授 - (1学期)
1985 & 98年
North Texas State University – Denton, TX
ノーステキサス州立大学 - デントン, TX
Bass Clinic
ベースクリニック
1985年
Texas Arts Association – Lubbock, TX
テキサス芸術協会 - ラボック, TX
Lecture & Clinic
講義&クリニック
1985年
Youngstown State University – Youngstown, OH (YSU Jazz Society)
ヤングスタウン州立大学 - ヤングスタウン, OH(YSU ジャズソサエティー)
Lecture & Clinic
講義&クリニック
1986年
Texas Music Association – Lubbock, TX
テキサス音楽協会 - ラボック, TX
Seminar & Master Class
セミナー&マスタークラス
1987年
Showcase Guitar Institute – San Jose, CA
ショーケースギター研究所 - サンノゼ, CA
6 Week Residency Bass Instructor
6週間レジデンスインストラクター
1990年
McClendon Jr. College – Waco, TX
マックレンドン・ジュニア大学 - ウェィコー, TX
Master Bass Class
マスター・ベースクラス
1991年
South Plains College – Lubbock, TX
サウスプレーン大学 - ラボック, TX
Master Bass Class and Clinic Performance
マスター・ベースクラスとクリニック演奏
1992年
Nancy Music School – Nancy, France
ナンシー音楽学校 - ナンシー、フランス
2 Day Music Clinic
2日間の音楽クリニック
1992年
Hamburg Music Conservatory – Hamburg, Germany
ハンブルグ音楽芸術学校 - ハンブルグ、ドイツ
Bass Clinic
ベースクリニック
1992年
Hilversum Conservatory Of Music – Amsterdam, Holland
ヒルフェルスム音楽芸術学校 - アムステルダム、オランダ
2 Day Bass Clinic
2日間のベースクリニック
1993年
Berkelee School Of Music – Boston, MS
バークレー 音楽学校 - ボストン, MS
Master Class & Performance
マスタークラス&演奏
1997年
Washburn Instrument Clinic Tour – North West, Central & Mid South US Regions
ウォシュバーン・インストルメントクリニックツアー – アメリカ北西部・中央・南西部地域
1999年-現在
Victor Wooten’s Music Nature Camps – Nashville, TN
ビクターウッテン・ミュージックナチュラルキャンプ - ナッシュビル, TN
Staff Instructor
スタッフインストラクター
2002年
Warrior Instrument Clinic, Seminar & Performance – Atlanta, GA
ワーリヤー・インストルメントクリニック、セミナー&演奏 - アトランタ, GA
2003年
Yamaha School Of Music – Yokohama, Japan
ヤマハ音楽学校 - 横浜、日本
Clinic, Lecture
クリニック、講義
2005年
The Guitar Instistute-London
ザ・ギター インスティテュート – ロンドン
Instrument Bass Clinic
楽器ベースクリニック
2008年
NAMS School Of Music – Frisco, TX
NAMS 音楽学校 - Frisco , TX
Music Seminar
音楽セミナー
2009年
Grammy Career Day – Austin, TX
グラミー賞キャリアディ - オースティン, TX
Music Panelist, Performance & Power Lunch/Career Discussion
音楽パネリスト、演奏&ランチ会議 / 討論会
2009年
Grammy Career Day – Houston, TX
グラミー賞キャリア日 - ヒューストン, TX
Performance & Power Lunch/Career Discussion
演奏&ランチ会議 / 討論会
2010年
Stanford University – Stanford, CA
スタンフォード大 - スタンフォード, CA
Bass Master Class
ベースマスタークラス
2011年
Waseda University THE NALEIO – Tokyo, Japan
早稲田大学 ザ・ナレオ- 東京
Bass Clinic
ベースクリニック
2011年
Senzoku Gakuen College of Music – Tokyo, Japan
洗足学園音楽大学- 東京
Bass Clinic
ベースクリニック
2011年
Osaka School of Music- Osaka, Japan
大阪スクールオブミュージック専門学校- 東京
Bass Clinic
ベースクリニック